*グリウル
『恋愛五十音のお題』
(創作者さんに50未満のお題 様 http://box.usamimi.info/
ほ/炎

side*6

燭台の炎をぼんやりと眺めていた。溶け落ちた蝋で台座が白く染まりゆく様は、奴の肌を思い出さずにはいられない。「楽しいのか?」「いいや」炎の揺らめきに暗示でも掛けられたのか、ただその指が恋しくなると答えてしまう。真逆の体温が頬を冷やすが、醒めた脳が確信したのは安らぎに他ならなかった。畳む


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